ひまわり畑 

「ふぁ〜っ。きれい〜っ!!」

野原いっぱいに咲いたひまわり。
私よりずっとずっと背の高いひまわり。

「ねぇねぇ。トラップ。こんな素敵な場所、いつ見つけたのよぅ。」
「さぁねぇ?」
「なにそれ。」
「さぁねぇ?」
ふふ。
もしかしてトラップ照れてる?
かぁ〜いい。
「どぉ〜せ、ぶらぶら歩いてて見つけたんでしょ?」
「…。」
あ、図星?
「いいじゃねぇか。どうでも。」
「はいはい。ね、ルーミィたちも呼ぼう?」
「後でいいじゃん。」
「え〜?なんで?」
「なんとなく。」
「あ・そ。」
「…きれいなんだよ。」
「?」
「昼間のほうが。」
「え?そうなんだ。」
へぇ〜。へぇ〜。
もしかして…
「みんなには、一番きれいな時に教える計画!?」
「そ。」
「トラップって優しいね。」
「やっと分かったか?」
「さぁねぇ?」
「あのなぁ…」
えへ。
お返しだよぅ。

「ねぇ、このひまわり、ノルより大きいかなぁ?」
「大きいかもな。」
「じゃ、トラップよりぜぇぇぇぇったい大きいね。」
「ぶぁ〜か。あったりめ〜だ。」
あはは。

そうだね。そうだね。
絶対大きい。
ぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇったい!
 
「なぁにニヤニヤしてんだ?気持ち悪ぃ。」
「ぶぅ〜。トラップのいじわる。」
「やっと分かった?」
「ずぅぅぅぅぅぅぅっと前から分かってます!」
「やっぱり?」
…以外に優しいことも…ね?

「さぁって、帰るか。」
「ねぇ。トラップ。明日は、絶対みんなに教えようね!」

END


ファイル作成日:2001年11月18日

(C)深沢美潮/迎夏生/角川書店/メディアワークス


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