◎ 出資額限度法人とは?
◆ <出資額限度法人> とは? |
(1) | 社員資格を喪失したものは、払込出資額を限度として払戻しを請求することができる |
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(2) | 解散した場合の残余財産は、払込出資額を限度として分配する |
(3) | 解散した場合の払込出資額を超える残余財産は、国、地方公共団体、他の医療法人 に帰属させる |
(4) | (1) から (3) までの定めは、変更することができないものとする。 但し、特定医療法人 又は 特別医療法人に移行する場合はこの限りでない。 |
◆ 出資持分の定めのある医療法人が 出資額限度法人へ移行する場合 ・ 出資者の脱退等の場合の課税関係 |
供与の禁止が法令上担保されていない ≪一般の持分あり社団医療法人へ後戻り可能≫ |
ことが可能である ことから、以下のような課税関係となる |
出資額限度 法人へ移行 する場合 | 出資者の 脱退 | 相続に伴う課税関係 | |||
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出資者の死亡に伴い 相続人が払戻請求権 を行使 | 出資者の死亡に伴い 相続人が出資者たる 社員の地位を承継 | ||||
課 税 関 係 | 医療法人 | 清算所得課税 は生じない | 受贈益課税 及び みなし贈与 課税は生じない | − | |
出資者 | みなし配当及び 譲渡所得課税 なし | 課税なし | − | − | |
残存出資者 | 課税は生じない | 残存する他の出資者の出資 の価額が増加することから、 残存出資者について相続税 法 第9条に規定する みなし 贈与課税の問題 (※) | − | ||
相続人 | − | − | 相続に伴い出資持分 に係る払戻額が出資 額に限られた場合は、 相続人が出資払戻を 受けた金額で 相続税が課税 (出資払戻額で評価) | 相続人が出資者として の地位及び持分を承継 した場合にはその地位 及び持分を相続した ものとして、出資持分に 応じた 「出資額を超え る部分」 を含めて 相続税が課税 (財産評価基本通達 194-2により評価) |
(※) 社員の退社時 や 相続時に残存社員への <みなし贈与課税> が行われないための要件 |
(1) 同族出資比率50%以下 |
出資者の3人及びその者と親族等特殊の関係を有する出資者の出資金額 の合計額が、出資総額の50%以下であること |
(2) 同族社員比率50%以下 |
社員の3人及びその者と親族等特殊の関係を有する社員の数が、総社員数 の50%以下であること |
(3) 役員に占める親族割合3分の1以下 |
役員のそれぞれに占める親族等特殊な関係がある者の割合が3分の1以下 であることが定款で定められていること |
(4) 特別な利益の供与禁止 |
社員、役員又はこれらの親族等に対し特別な利益を与えると認められるもの でないこと |