◎ 出向 ・ 転籍の税務



使用人が他の法人に出向した場合の給与・賞与・退職給与の取扱い



◆ 出向の態様には?


出  向出向元法人 出向者を出向させている法人
出向先法人 出向元法人から出向者を受け入れている法人
出向負担金 出向先法人が自己の負担すべき給与 (退職給与を除く)
 に相当する金額 = 給与負担金


【在籍出向の場合】 ・・・ 出向者は出向元 ・出向先法人の両方で雇用関係

出向元法人



出向先法人
雇用契約雇用契約
 
 出向者 
両方で雇用関係



◆ 出向者の給与 ・ 賞与


● 出向期間に対応する給与 ・ 賞与は、出向先法人が負担するのが原則

支給 ・ 負担割合出向先法人の取扱い出向元法人の取扱い
 
出向先が全額支給
・負担する場合
  「給与」 として損金算入
 
出向元で全額支給し

出向先が負担金を
支払う場合
(1)
●給与負担金=支給総額
の場合
 上記と同じ
(2)
●支給総額の一部を負担
する場合

 給与負担金は損金算入
 支給額と負担金受入額との
  差額は益金算入
 【原則】
 支給額と負担金受入額との
  差額は出向先への寄付金

 【例外】
 寄付金課税されない場合
  → 給与条件の較差補填
(3)
●支給総額を超えて負担
する場合
 【原則】
 支給額を超える部分
  は出向元への寄付金

 【例外】
 経営指導料等合理的
  な金額は損金算入

 出向先法人からの受贈益



 益金算入
 
出向元が全額支給
・負担する場合
  受贈分は、益金算入 【原則】
 支給額は出向先への寄付金

 【例外】
 寄付金課税にならない場合



◆ 出向者の退職給与


● 出向期間に対応する退職給与は、出向先法人が負担するのが原則

支給 ・ 負担割合出向先法人の取扱い出向元法人の取扱い
 
あらかじめ協定書等で、負担区分を決め、出向期間に対応する額として合理的な金額
出向先が出向元に
定期的に支払う
退職給与負担金
 支出事業年度で損金算入

 未払計上の場合は不可
 退職給与負担金受入額は、
  受入時に益金算入
 
出向者が出向元法人を退職した場合  ・  転籍者に対する退職給与



出向者が出向先法人において役員となっている場合




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出向者に対する給与・賞与・退職給与を出向元と出向先法人で分担する場合には、
あらかじめ、協定書等で負担区分や計算方法等を明確にしておく必要があります。




mail: hy1950@manekineko.ne.jp
tel: 06-6681-2144  税理士 服部行男
http: //www.manekineko.ne.jp/hy1950/